「おしゃれ」なインテリアというと、人それぞれの好みがあり一概に特定するのは難しい部分でもあります。たとえば「おしゃれ」と思うインテリアと、「素敵」と思うインテリアとの違いの定義自体、好みにより個人差があり、境界線があやふやで区別も難しくなります。
しかし多くの方が「おしゃれ」だと思うインテリアは、実は好みとは関係ないのです。「おしゃれ」と思う空間は、家具や空間のテイストがまとまっていて、それに合わせておしゃれにデコレイトしている空間、つまり「トータルコーディネートされた空間」を見て「おしゃれ」と感じているのです。もちろん、自分の自宅に採用するかは、好みの範疇になりますので別次元になります。

お客様が要望する、このトータルコーディネートされた空間を作り上げるお手伝いをするために、インテリアコーディネーターがいるといえます。

ここでは、幅広い意味のおしゃれなインテリアを、テイスト別に参考事例をあげ、「おしゃれな インテリア」に必要な要素としての家具の選定、ベースカラーやアクセントカラー、アイキャッチの選び方の方法をインテリアコーディネーターがどう選定しているかをみてみましょう。

 

高級感のある おしゃれな インテリア

参考:http://www.arflex.co.jp/products/

家具は高級家具でそろえられ、空間も広いため家具のサイズも大きいものになりますが、ポイント部分を押さえれば、このような空間に近づけることができます。このコーディネートのばあい、高級家具のイメージを前面に出さず、品と柔らかさのある空間を演出しています。メインカラーは、安らぎと繊細さを表現する、近年人気の「グレージュ」でまとめ、ぼやけた空間になり過ぎないように部分的にブラックを使用することでシャープさを追加しています。家具のフォルムもスクエアにまとめ過ぎず、部分的にアールを使用し、柔らかさを加え「くつろぐ場所」であることを表現しています。また、単調になりやすいグレージュの空間に、アクセントにブラックのスクエアなガラスのテーブルを配置することで、重すぎない空間にまとめています。また主張しすぎないブラックのデザイン性のあるクッションを置くことで、空間に動きを出しています。ラグのホワイトにも2種類のテクスチャーのあるものを合わせているのは、柔らかを加え、毛の長さを変えることで、もったりし過ぎず単調にならないようにしています。なにげなく置かれた置物も意味があり、スクエアな置物で四角い家具と曲線の家具との全体のバランスを整えています。中央奥に置かれているブラックの置物は、アイキャッチとして置かれていて、全体に目線が行くよう視線を誘導し、奥行きを感じるようにしています。

お客様に詳しく説明されることはありませんが、こうした細かい調整をインテリアコーディネーターは直観的、意図的にしており、その空間に身を置いた人は必然と「おしゃれ」と思える空間と感じることができます。

窓はインテリアとは関係はありませんが、大きな窓によって奥行きを与え、さらに空間を広げ解放感を演出しています。また窓から見える繊細な緑は、全体から感じる品と柔らかな印象を与え、空間にいる人に安らぎを与えています。

 

西欧風の おしゃれな インテリア

参考:https://www.idh-luonto358.com/interior/

ここ数年、北欧インテリアは、若い人にとても人気です。自然木をふんだんに使用しているので色味がナチュラルで、木の温かみや柔らかを感じることができるので、明るく、家庭的と感じるからではないでしょうか。また、北欧家具の代表と言えるIKEAの存在も大きいと言えます。若い人に人気がある理由の大きい部分は、そもそもどのメーカーも木製家具のほとんどが、ダークブラウン・ナチュラル・ライト・ホワイトの4種類がそろっているので、受け入れやすかったという背景があります。もちろんメーカーの選択肢が広がりを持たせることができるので、価格に合わせての購入もでき、全体をリーズナブルにまとめられることも一因といえます。それに加え北欧テイストは、照明・アクセサリーに「かわいい」をプラスすると、より北欧のテイストがプラスされるので、若いお客様には自分の個性が表現できる魅力的なテイストという点も無視できません。

北欧テイストのマストアイテムは木製家具になります。そこに個性的な照明プラスするだけでも、簡単に北欧風を演出することがてきる手軽さも大きいと思います。北欧テイストを簡単にまとめるには、必ずベースカラーをホワイトにすることです。ホワイトの清潔感は、北欧テイストには必須です。それだけでなく、北欧テイストの一番の特色の木色を強調するためにも必要です。アクセントカラーは、グリーン・ブルー・グレー等のお気に入りを決め、同色のトーンでまとめると自然と空間がまとまります。観葉植物グリーンを追加するとナチュラルさを演出するだけでなく、空間に奥行き、動きが加わります。アイキャッチにブラックを追加すると、空間が締まり、木製家具、ホワイト、植物のグリーンが活きてきて、空間に立体感が生まれます。

今回の写真は多めのホワイトの空間にナチュラルの木製家具を配置し、淡いグレーでファブリックをまとめることで、家具の木色が強調されています。また、アクア・グリーン、スプリング・グリーンのクッションが爽やかさを追加し、より明るく、清潔感を表現しています。また観葉植物の2色のグリーンを配置することで、ナチュラル感をプラスして空間に動きをだしています。また全体にブラックをちりばめることで空間のバランスを取りながら、シャープさを追加し立体感をだしています。ここで注目すべきは、デザイン性のある照明を高低差を付けて設置していることと、緑が映り込むミラーを置くことで、機能性だけでなく、グリーンを映り込む位置に設置し空間にグリーン色と奥行きを追加している部分です。

 

個性のある おしゃれな インテリア

最近注目されて来たのが、ミックススタイルです。数年前より、自然素材の中でも商品にならないと破棄されていた木目や節のある木柄、今までは避けられていた金属のサビを表現した素材が注目され、色々なテイストに取り入れ始めたのがきっかけで、新しいテイストとして確立されました。いち早く家具メーカーが取り入れ、次に設備、パネル、カーテン、クロスと広がり始め、いまでは浸透し徐々に家庭にも取り入れられるようになりました。このテイストを簡単に説明するとしたら、言葉通り、様々なテイストを混ぜて空間をまとめる方法です。常識にとらわれず、カラーや素材を散りばめて、バランスを取り空間を構成させます。基本的にはセンスが必要になりますが、ポイントを抑えれば自分らしいスペースになりますので、究極のインテリアと言えるのではないでしょうか。取り入れるのは、少しハードルが高いように思われますが、各家具メーカーもミックステイストを意識した展示をしていますので、参考にしながら少しづつ取り入れると失敗がありません。このテイストによくプラスされているのが、特徴のある自然素材です。たとえばゼブラ柄のラグやクッション、鹿の角のシャンデリア、錆びた金属のサイドテーブル、とにかく個性的で、既にテイストが混ざっているような家具・照明などがアクセントに使われています。

上記の写真で分かるように、ナチュラル感をだすために木目のあるビンテージ木材のテーブルに、キャメル色の皮のソファを合わせています。ここで、ミックスを強調させているのが、ステンレスのパーソナルチェアと、パネル、ダーク調のブルーのアクセントクロスです。テイスト的には対立する位置づけの家具を、パネルの絵の中の色で調和させています。また、照明、食器、モニュメントはミッドセンチュリーのものをチョイスし、重くなりすぎる空間を若々しくまとめているところ は、真似をしたくなるテクニックです。

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上記の写真は、ラグにオルテガを取り入れています。この空間がまとまっているのは、木製家具を赤みのあるダメージ木の家具をセレクトし、その他の家具はホワイトで色を抑えているところです。更に、重要なのが、中央のパープルのチューリップです。目線の中央に誘導させています。アレンジされていないチューリップを配置することで、ナチュラルを表現して、空間を完成させています。また部分的に細目のブラックが、程よくメリハリをつけている点も見逃せないテクニックです。

古材を再利用した おしゃれな インテリア

ミックステイストに似て個性ある木柄を使用していますが、違うことろは空間自体が古材中心の家具・フローリングを使用し、古き良きものを現代風にアレンジして異次元空間のように構成する部分です。このところ古材ブームの影響もあり、インテリアショップ、ブックストア、カフェ、レストラン、居酒屋までも「居心地の良い空間」の代表として採用しているのを良く目にするかと思います。実際、既にダメージのある素材を使っているので、傷やダメージの心配がいらないのも、店舗側としては魅力的ではないでしょうか?
ただし単にダメージを使うだけでは、ただ古いだけの空間になってしまいます。何か、現代的だったり、新しい素材をプラスすることで、テイストをまとめるテクニックは必要となります。
公共の施設とは別に個人宅にも、近年良く取り入れられていますが、公共施設とは違い、どちらかというと日本家屋の古材を使用した戸建が増えています。天井を高くすることで、本来見えないはずの躯体を、古材をしようすることでインテリアとしての価値をだすことができますし、既に古民家で使用している梁を使用することは、建築上もエコの観点からも利点も多いからです。
このように古材を使用するテイストも「和モダン」と「インダストリアルインテリア」との二極化しているのがみてとれます。
参考:https://muku-mo.com/m_blog/kozaiasiba
とかく日本のお客様様は、オーソドックスなテイストや家具を選びがちですが、長く使い続けることで、落ち着きと柔らかさがでる木製家具をチョイスすることで、すぐに買い替えするようなインテリアから、経年劣化を楽しむ、人生と共に成長する空間に興味を持って頂き、ぜひともチャレンジしてもらいたいテイストになります。
MIKA